2013年2月20日水曜日

言葉の力

 
外でカラーの本を読んでいて、ふと思い出したエッセイがあります。
 
 
大岡信さんの「言葉の力」。
 
 
学生時代に読まれた方も多いと思いますが、私もその一人。
 
 
どこかにあったはず!!!
 
 
家に帰って急いで昔の教科書をペラペラ・・・ありました!



エピソードは京都の染織家の方とのお話でした。


桜から取り出したという美しいピンク色の着物。


でもそのピンクは花びらを煮詰めて取り出したものではなく、桜の皮から取り出されたもの。


桜の花が咲く直前、桜の木は全身で春のピンクに色づいている。


私たちが発する言葉の一語一語も、桜の花びらの一枚一枚のように、


人間全体を背負っているもの。


とっても大まかにいうとそういう内容のお話です。



暗く寒い寒い冬の時代を過ごしている中で、私にもいつか春がやってくるのかな、


春がやってきたときに美しいピンクの、


桜のような言葉の花びらを咲かせることができるだろうか、


そういうことを思いました。


でもきっと表には出ない、目には見えないエネルギーが



蓄えられていると信じたいと思いました。





最近、家族の希望でヒヤシンスを部屋で育てています。


ヒヤシンスのラベルにも、「2月の上旬までは暗く寒い冬の状態に置きます。」とありました。


冷蔵庫の中に10週間入れておけば促成栽培ができるとか・・・初めて知りました。


「ヒヤシンスは、長い十分な冬を経験して春の到来を感知します。」だそうです。


おだやかな春のような、にぎやかな夏のような、


実りの秋のような、そういう色とりどりの季節の中で、


寒い冬が苦手な私でした。


でも、冬がないと、春に芽を出し、花を咲かせることもできない、


そんな自然の大きな流れに逆らうことは、同じ生き物として不自然なんだと気づきました(笑)


しっかり、冬の時期、冬の時代を地に足をつけて生きようと思いました。


普段は地面から上のことしか見てない、とも。


ヒヤシンスの球根からは日に日にものすごくたくさんの根がのびて来ています。


私も、こんなにしなやかな根が張れたらいいなぁと思いました。


本とエッセイとヒヤシンス。



偶然なのかな!???偶然にしてもいくつか重なると、


私には感じる必要のあるメッセージだったんじゃないかなぁって思います。


しっかり根を張って、冬の時期を過ごして、春になったら・・・・・・


みなさんに元気を届けられるような「言葉」のプレゼントができたらいいなと思います。



明花